本部とトラブルになった加盟店が、解決にかかった本部側の費用まで払う。豪州でタピオカティー店を展開するSharetea Australiaの契約について、豪競争・消費者委員会(ACCC)がこうした条項を問題視した。同社は加盟店との契約を修正することで合意した。

ACCCが11月2日に公表した。Shareteaはフランチャイズ行動規範への違反を疑う通知2件を受け、計3万9600豪ドルを納付した。ただし、この納付だけで違反が認定されるわけではない。裁判所が違反を確定したという発表ではなく、加盟店に賠償金が支払われたという話でもない。

費用の額以上に目を引くのは、本部と加盟店が対立したときの条件だ。ACCCの指摘によれば、Shareteaの契約は加盟店との紛争解決に本部が費やした費用を、加盟店に負担させる内容だった。本部に異議を唱える側が、相手の費用まで見込まなければならない。適用されれば、話し合いを求める判断にも重荷となりうる。

紛争の費用がすべて無料になるという意味ではない。ACCCの現行案内では、調停などの手続きの費用は、別の合意がなければ双方が概ね半分ずつ負担する。一方、本部が紛争解決のために負った法務費用を加盟店へ転嫁することは認めていない。共同で使う手続きの費用と、相手側の費用を肩代わりすることは分けられている。

修正への合意は、この一点にとどまらない。14日間のクーリングオフで契約を終える際に、本部が実際には負担していない費用の分まで金銭を留保できるおそれがある条項も対象となった。契約終了後の長期間、広い地域で同種の事業に関わることを禁じる条項や、支払いの遅れに高い利息を課せる条項も、ACCCが懸念を示した。

店を続けながら本部に異議を唱える場合にも、契約を終えて同業でやり直す場合にも、負担が待つ。今回並んだ条項を加盟店の立場から読むと、営業中の取り決めだけでなく、関係がうまくいかなくなったときの選択肢まで本部との契約が左右することが分かる。

似た問題は以前にもあった。2020年、理学療法のフランチャイズBack In Motionは、離脱後の競業を制限する条項を行使しないと約束した。制限は同チェーンのいずれかの拠点から最大10キロ以内、最長12カ月で、解除には年間ロイヤルティの4倍を払う仕組みだった。一方、一定の既存顧客を積極的に勧誘することを9カ月制限する別条項は残された。同業で働く地域を広く封じることと、顧客の勧誘を限定して防ぐことを分けた対応だった。

今回のACCCの発表は、Shareteaの問題条項が実際に何件適用され、加盟店にいくらの負担が生じたかまでは示していない。修正後の文言も記されていない。確認できる変化は、3万9600豪ドルの納付に加え、本部と揉めるときや離れるときの条件を変えると、同社が合意したことである。

SOURCESこの記事の情報源

  1. ACCC:Shareteaの支払いと契約修正への合意 ↗ — 一次情報
  2. Inside Retail:Sharetea fined for Franchising Code breach ↗ — 報道・専門媒体
  3. ACCC:Resolving franchising disputes ↗ — 一次情報
  4. ACCC:Back In Motionの競業制限条項の見直し(2020年) ↗ — 一次情報