サッカーの試合を、自社の放送や配信で届けるために権利を買う。もう一つは、リーグが作った有料配信サービスを販売する。この二通りから提案を募る入札が、フランスのサッカー1部リーグ、リーグ・アンで始まった。
フランス・プロサッカーリーグ(LFP)が11月3日に公表した募集は、2027/28年から2031/32年までの5シーズンが対象。国内の全試合をまとめた放映権か、自前の「Ligue 1+」を独占販売する権利か、買い手が選んで応募できる。
後者なら、買い手が扱う商品は既にある。Ligue 1+には試合中継だけでなく、見逃し配信や独自の番組がある。LFPは今回の募集で、管理下にある制作体制と既存の加入者基盤を強みに挙げた。試合を放送する権利を手に入れるのか、出来上がったサービスの売り手になるのか、という違いだ。ただし、制作費をどちらが負担し、視聴料金を誰が決めるかといった契約の詳細は、公表資料だけでは分からない。
自前配信といっても、視聴者を自社サイトだけに集めていたわけではない。Ligue 1+は2025年8月に開設した当初から、OrangeやFreeなどの通信会社、DAZNと販売提携を結んでいた。今度は、そうしたサービスの販売を独占的に引き受ける提案も受け付ける。会社や株式を売却する募集ではない。
全試合を一つの商品にできるようになったことも大きい。LFPが扱う放映権には従来、複数のパッケージに分けて入札にかける規定があった。8月の法改正で、一括にするか、分けるかを売り手が選べるようになった。Ligue 1+自体も初年度は各節9試合のうち8試合が生中継で、残る1試合は録画だったが、今季は9試合とも生中継する。
では、いくらなら外部に任せるのか。LFP Mediaのオリビエ・ブラムリーCEOはロイターの取材に、最低価格をLigue 1+の将来見通しを相当上回る水準に設定すると説明した。金額は非公表で、取材時点ではなお調整中。条件を満たす提案がなければ、自前配信を続ける方針だという。
この基準は、自前配信で既に稼いだ利益ではなく、今後の見通しである。LFPが制作体制や加入者を売り込めることと、それが高い入札価格につながることも別だ。今回の募集発表には、現在の収益実績を判断できる詳しい数字は載っていない。
締め切りは12月3日。買い手がどちらの案を選び、いくらを提示するかは、これから決まる。LFPは試合の権利と完成済みのサービスを並べ、自分で続ける場合を上回る条件を探している。自前配信を持つことの価値が、次は買い手の提案で試される。




