米スポーツビジネスメディアのFront Office Sports(FOS)は11月5日、レブロン・ジェームズ側が、賭けの分析アプリ「Bron AI」に肖像などの使用停止を求めたと報じた。要求には、アプリを使った全員に、本人が関与していないと書面で知らせることも含まれる。広告を消すだけでは、すでに見た人の認識までは元に戻せない。
FOSによると、前日に公開された広告には、レブロンに似た顔と声の人物が登場し、アプリでNBA選手の情報を眺める。代理人はFOSに、本人はこの無断使用に一切関与していないと説明した。広告を見て本人公認のサービスだと思った利用者がいれば、広告が消えても、その印象は残りうる。
Bronは、それ自体が賭けを受け付けるサービスではない。公式サイトと米App Storeの説明では、オッズを比較したり選手の成績を調べたりするアプリで、賭けをする場合は利用者が別の事業者のサービスで手続きを完了する。分析画面に実在する選手の姿を重ねると、機能の紹介が、その選手自身による利用や推奨のように見えてしまう。
レブロン本人には、予測市場Polymarketとの宣伝契約がある。スポーツなどの結果を予想して売買するサービスだが、FOSの9月の報道によれば、レブロンの宣伝活動はフットボールが対象で、バスケットボールは対象外だ。どの企業と契約したかに加え、どの競技を宣伝するかも区別されている。
FOSが伝えた警告書でも、Polymarketとの独占契約と、本人がバスケットボールへの賭けに関わっているように見える点が問題視された。本人が実際に賭けたという報道ではない。無関係の広告によって、そう受け取られかねないという抗議だ。
NBAは予測市場と提携する一方、リーグ・チーム関係者のNBA関連取引を禁じている。本人が賭けに関わっているとの誤認は、単なる利用者の取り違えでは済まない。
広告主からの説明は、FOSの取材時点では得られていない。Bron AIと運営会社PlayVisionは回答しておらず、全利用者への通知が実施されたことも確認されていない。今回はあくまで、レブロン側が求めた対応である。
似た顔や声を作る広告では、画面に映った選手と実際の契約先を、見る側が切り分けられるとは限らない。本人が宣伝していない企業や競技まで、本人の仕事のように見せてしまう。だからこそ、今回の要求で目を引くのは削除後の対応だ。これから広告を見る人を減らすことと、すでに見た人に無関係だと伝えることは、別々の作業になる。
SOURCESこの記事の情報源
- Front Office Sports:レブロン側の警告書と代理人取材 ↗ — 報道・専門媒体
- Bron:サービス説明とFAQ ↗ — 一次情報
- 米App Store:PlayVisionによるBronの説明 ↗ — 一次情報
- NBA:予測市場との提携と保護措置 ↗ — 一次情報
- Front Office Sports:レブロンとPolymarketの契約対象 ↗ — 報道・専門媒体




