Amazonに店を出す。ただし、自社サイトの商品をそのまま並べるわけではない。
米子ども服ブランドのHanna Anderssonは、10月1日に開店予定としていたAmazon店で、品ぞろえの9割をAmazon独自の商品にする方針を示した。9月29日にModern Retailが報じた出店計画だ。過去に人気のあった柄や生地、形を選び直し、パジャマや下着などをそろえるという。
同じ商品を両方で買えるようにすれば、買い手は価格や送料、届く日を比べられる。ブランド側から見ると、自社サイトの客がAmazonへ移っただけでも、Amazon店の売り上げは伸びる。出店の成果を見誤りやすい構図だ。
Hanna Anderssonが狙っているのは、服がすぐ必要になったときの買い物だ。CEOのエイミー・ラピック氏は同誌に、便利さと速さを求める母親に届くための出店だと説明した。Amazonでは普段着や寝間着、ギフトなどを扱う一方、自社サイトにはドレスや家族で柄を合わせるパジャマなどを残す。
10月1日時点の公式サイトでは、家族のおそろいを選ぶ導線が大きく設けられ、ホリデー向けの柄は60種類以上と案内されている。クリスマス、ハヌカ、キャラクター別と、選ぶ楽しみを細かく分けた売り場だ。
足りない服を急いで買うときと、家族の写真に何を着ようかと探すとき。同じ人でも、欲しい売り場は変わる。商品の振り分けからは、Amazonの利便性を使いつつ、自社サイトを訪れる用事も残そうとする意図が読み取れる。
もちろん、専用品を用意しただけで売り上げの食い合いがなくなるわけではない。柄が違っても、買い手にとっては同じ用途のパジャマかもしれない。9割という数字は、顧客の9割が新規になることを意味しない。
同社はAmazonで初めてブランドを知った人が、次は自社サイトで買うことにも期待している。出店後に見たいのは、Amazon店の売り上げだけでなく、その客がどんな買い物で戻ってくるかだ。急ぎの一着で知ってもらい、家族の一式を選んでもらえるなら、二つの売り場を持った意味が出てくる。
SOURCESこの記事の情報源
- Modern Retail・出店計画とCEO取材 ↗ — 報道・専門媒体
- Hanna Andersson公式サイト ↗ — 一次情報




