英国のドラッグストアBootsを、カナダのWittington InvestmentsとFairfax Financialが共同で買う。10月7日に発表した契約は、引き受ける負債を含め89億米ドル。Fairfaxは株式の半分を持つ見込みだが、経営の主導はWittingtonに任せる計画だ。

Fairfaxの発表によると、同社は買収代金に充てるため、最大約23億ドルを出資することを約束した。取引が完了すればBootsの株式の50%を保有する見込みだ。一方、経営支配はWittingtonが持ち、同社のGalen Weston会長がBootsの会長になる。

両社の背景も異なる。WittingtonはカナダのWeston家の持株会社で、George Westonを通じて小売大手Loblawを支配する。その傘下には薬局・美容品チェーンのShoppers Drug Martがある。Fairfaxは、損害保険・再保険とそれに伴う投資を中心とする会社だ。今回の契約は、薬局小売の事業を持つ側が経営を担い、もう一方が大きな持分を持って参加する形を明示した。

買う範囲にも線が引かれている。Wittingtonの発表では、英国とアイルランドの小売事業、Boots Opticians、化粧品のNo7 Beauty Company、タイ事業とフランチャイズ事業が対象だ。メキシコのFarmacias Benavidesと、ドイツの医薬品卸Alliance Healthcare Deutschlandは、現在の所有者であるSycamore PartnersとPessina家の側に残る。

これは、前年の買収をそのまま次へ渡す話でもない。Bootsは2025年8月28日、SycamoreとPessina家の下で非上場の独立会社になったと発表した。その時のBoots Groupには、今回売る事業に加え、メキシコとドイツの事業も含まれていた。ただし、売り手がグループの全事業から撤退するわけではない。

Wittingtonは、店舗の改装、オンラインでの買い物の改善、利用できるヘルスケアサービスの拡大に投資する方針を示した。これらは今後の計画であり、投資額や改善の成果は今回の発表にはない。買収も規制当局の承認などを条件とし、完了予定は2027年の第1四半期だ。

SOURCESこの記事の情報源

  1. Wittington公式・Boots買収契約(PR Newswire) ↗ — 一次情報
  2. Fairfax公式・出資額と取得予定持分 ↗ — 一次情報
  3. Boots公式・2025年の独立会社化 ↗ — 一次情報
  4. The Independent掲載・PAの買収報道 ↗ — 報道・専門媒体