OpenAIがChatGPT広告の成功事例と計測提携を発表した。その提携先の一社、米Measuredは、既存媒体から大きく予算を移すことを勧めていない。広告を測る会社が提携に加わったことを、出稿を増やす根拠として受け取れるのか。同社の説明を読むと、提携の意味が変わって見える。
Modern Retailの10月9日付記事で、Measuredのテレンス・アインホーン氏は、大きな予算で試している顧客でも、販売結果は概して良くないと述べた。繁忙期の第4四半期は、新しい媒体に試験予算を振り向けにくい時期でもあるという。対象の顧客数や出稿期間は示されておらず、この発言をChatGPT広告全体の評価には広げられない。
Measuredは10月7日の自社記事でも、複数の初期導入企業と実験を行った一方、個別の結果も、まとめた比較指標もまだ公開しないとした。幅広い広告主の成果を語るには早いという判断だ。広告機能が急速に変わるため、少し前の実験が現在の広告を正しく表すとは限らないとも説明している。実験に参加したことと、主力予算を移せるほど検証できたことは、同社の説明では分かれている。
OpenAIが10月5日に発表したのは、その検証手段を増やす提携だった。Measuredなどと地域を分けた実験を行い、広告が売上をどれだけ増やしたかを調べる。広告との接点があった購入を数えるだけでなく、広告がなければ生まれなかった購入を確かめるためだ。OpenAI自身も、こうした取り組みは初期段階だとしている。
同時にOpenAIが紹介した成功例も、指標は一様ではない。WeightWatchersでは、ChatGPT広告に成果を割り当てた顧客獲得単価が、同社の検索広告全体の基準値より15.3%低かった。Doseでは、地域別実験で推定した増分注文数が、購入直前のクリックに基づく集計の2.3倍だった。
前者は媒体間の獲得費用、後者は測り方による注文の捉え方の違いを示す。個社の成功例と、Measuredが幅広い成果を語るには早いとする判断は両立する。Measured側の実験結果が公表されていない以上、同じ条件で両者を比べる材料もそろっていない。
では、Measuredにとって提携とは何か。同社は、広告機能の変化に合わせて実験を設計しやすくなると説明する。同時に、OpenAIが報告する成果をそのまま受け入れることではない、と明記した。提携で加わったのは、予算を移す根拠を確かめる役割だった。出稿拡大のお墨付きまで出したわけではなかった。
SOURCESこの記事の情報源
- Modern Retail・ChatGPT広告と年末商戦の取材 ↗ — 報道・専門媒体
- Measured・ChatGPT広告の計測提携と予算判断 ↗ — 一次情報
- OpenAI Ads・効果測定の拡充と初期事例 ↗ — 一次情報
- Measured・ChatGPT広告における帰属と増分効果の解説 ↗ — 一次情報




